散骨
散骨(さんこつ)とは、一般には、故人の遺体を火葬した後の焼骨を粉末状にした後、海、空、山中等でそのまま撒く葬送方法をいいます。
散骨について
遺体をそのまま海・山に捨てることは出来ません。しかし、遺灰を海・山にまく散灰は、それが節度のある方法で行われるならば法律に触れることはありません。
厚生省 「墓地、埋葬等に関する法律」
墓埋法は、戦後の混乱期に土葬して伝染病が広がらないようにという心配から生まれた。
遺灰を海や山にまくといった葬法は想定していないから対象外。
この規定は、社会的習俗としての宗教的感情などを保護するのが目的だから、葬送のための祭祀で節度を持って行われる限り問題はない。
但し、遺骨の散乱を招くような無秩序な散骨では問題が出ますので注意をしましょう。
外国では、遺灰を自然に還すことは自由に行われている。
著名人ではネール元首相、周恩来元首相、アインシュタイン博士、エンゲルス、ケインズ、ジャン・ギャバン、ライシャワー元駐日米大使等が散骨で散灰されました。
また、アメリカのカリフォルニア州では全体の約30%が散灰です。
お墓について
庶民がお墓を造るようになったのは、江戸時代幕府の民衆統治制度である檀家制度が軌道に乗ってきたころからである。
一つの墓に何人も入るという「家の墓」が一般化したのはもっとずっと後で、明治30年代後期です。
2001年2月15日 北海道新聞より 津別の山林に「故人弔う公園計画」住民町は反対
記事は網走館内津別町の山林に、静岡のベンチャー関連団体が個人を弔う私設自然公園の開設を計画している。
これに対し、地元の自治会が「大きな不安を感じている」として住民の署名を添えた計画反対要望書を町長に提出した。
静岡県沼津市のベンチャー企業は、津別町上里地区の山林内に5.3ヘクタールの用地を取得、内5ヘクタールを植樹区域として約25平方メートルずつ2000区画を販売する。
生前に期限付き使用権として約70万円で販売し、墓標の代わりに白樺やエゾマツなどの好みの植樹を植え遺灰をカプセルに入れて根元に埋める。
散骨の問題点1
住民や行政ののコンセンサスを得ない段階で、すでに予約販売をしている。
散骨の問題点2
樹木葬なる散骨は以前からあるが、今回の遺灰をカプセルに入れて埋めるというのは、墓地埋葬法に抵触する恐れは十分にある。
散骨の問題点3
北海道新聞の取材に対し、遺灰を埋めるという点に関した質問に「遺灰ではなく、本人の遺髪やつめなどを埋めるだけで骨を埋めるのではないので霊園ではない。」と説明している。
ホームページを見るとそんなことは書いていない。
いずれにしても、こんないいかげんな計画で事業をしようとしている企業に対しては、反対せざるをえない。
これが散骨にせよ、近隣の住民に与える様々なことを考えると私達は慎重に行動しなければならない。